今日の定例会で提案された議案は次のとおりです。
議案第1号 橋本伊都衛生施設組合職員の定年等に関す
る条例の一部を改正する条例について
議案第2号 橋本伊都衛生施設組合職員の給与に関する
条例の一部を改正する条例について
議案第3号 橋本伊都衛生施設組合職員退職手当支給条
例等の一部を改正する条例について
議案第4号 橋本伊都衛生施設組合職員の分限に関する
手続き及び効果に関する条例の一部を改正
する条例について
議案第5号 橋本伊都衛生施設組合職員の懲戒の手続及
び効果に関する条例の一部を改正する条例
について
議案第6号 橋本伊都衛生施設組合人事行政の運営等の
状況の公表に関する条例の一部を改正する
条例について
議案第7号 橋本伊都衛生施設組合職員の勤務時間、休
暇等に関する条例の一部を改正する条例に
ついて
議案第8号 橋本衛生施設組合職員の育児休業等に関す
る条例の一部を改正する条例について
議案第9号 橋本伊都衛生施設組合個人情報保護法施行
条例について
議案第10号 橋本伊都衛生施設組合情報公開・個人情報
保護審査会条例について
議案第11号 橋本伊都衛生施設組合情報公開条例の一部
を改正する条例について
議案第12号 橋本伊都衛生施設組合議会の個人情報の保
護に関する条例について
議案第13号 令和4年度橋本市老人福祉施設組合一般会
計補正予算(第1号)について
議案第14号 令和5年度橋本伊都衛生施設組合一般会計
予算について
議案第15号 令和5年度橋本伊都衛生施設組合一般会計
予算にかかる経費の課徴金徴収について
施設組合当局による提案理由と議案内容の説明の後、質疑が行なわれました。私は議案第1号、第9号、第12号および第14号に対して質問を行ないました。
議案採決の結果は次のとおりです。
議案第1号 全員賛成
議案第2号 全員賛成
議案第3号 全員賛成
議案第4号 全員賛成
議案第5号 全員賛成
議案第6号 全員賛成
議案第7号 全員賛成
議案第8号 全員賛成
議案第9号 賛成多数(賛成8、反対1)
議案第10号 全員賛成
議案第11号 全員賛成
議案第12号 全員賛成
議案第13号 全員賛成
議案第14号 全員賛成
議案第15号 全員賛成
採決の結果、すべての議案は可決されました。
私の議案に対する賛否の態度は、議案第9号に対し反対の理由を述べる討論を行なった上で採決で反対し、他の議案には賛成しました。
議案第9号に対して行なった私に反対討論の概要は次のとおりです。
■議案第9号に対する反対討論 伊丹俊也
この条例の制定の趣旨は、政府が2021年5月に成立させたデジタル関連法の一環である「個人情報の保護に関する法律」が改定されたことにともない、橋本伊都衛生施設組合は同法の適用を受けることとなり、同法の施行に必要となる事項について定めるとともに、従来の「個人情報保護条例」を廃止するというものです。
デジタル関連法の中心部分は、国や地方自治体が持つ膨大な個人情報のデータ活用を成長戦略に位置付け、外部提供した企業にAIで分析させ、企業収益の拡大による経済成長をデジタル改革の名で進めようとするところにあります。国会審議でデジタル関連法について、個人のプライバシーの侵害、地方自治の侵害、国民生活への影響、利益誘導・官民癒着の拡大といった多くの問題が指摘されています。
そのデジタル関連法の中の重要な柱の一つが、個人情報保護の改定です。地方自治体の個人情報保護条例の個人情報保護に関する規則がデータ流通の支障になるとして、改定された個人情報保護法が定める全国的な共通ルールのもとに一元化するとしています。地方自治体・地方公共団体が築いてきた優れた個人情報保護の到達点をリセットさせようとするところが大きな問題点です。今回の本条例案廃は、こうした国の方針に基づくものです。
地方自治体の個人情報保護条例をリセットし、国が定めた「個人情報の保護に関する法律」の共通ルールに自治体の個人情報保護をゆだねてしまうことは、私は大きな問題だと考えます。なによりも問題なのは、国の改定法による共通ルール化の最大の目的は、匿名加工情報制度、すなわちオープンデータ化とオンラインによる情報連携を地方自治体・地方公共団体に行わせることです。そのために、従来の自治体の個人情報保護条例で規定されてきた事項は、国の改定法の内容に切り替えられ、個人情報収集の制限や目的外利用、外部提供などの利用の制限、オンライン結合の制限などの歯止めは取り外されてしまいます。ここに最大の問題があります。
地方自治体が保有する個人情報は、行政遂行の必要のため法や条例に基づき取得し、住民からの申請・届け出にともない提出された個人情報の宝庫です。それを企業の利益活動を含めて制限なく外部提供し、加工情報とはいえ個人に関する情報を外部に流通させ目的外利用を際限なく進めれば、明らかに、自己情報コントロール権、プライバシー権は後退してしまうことになります。
「橋本伊都衛生施設組合個人情報保護法施行条例」の制定と、それにともなう「橋本伊都衛生施設組合個人情報保護条例」の廃止は、個人情報保護を後退させる懸念があると考え、議案第9号「橋本伊都衛生施設組合個人情報保護法施行条例について」に反対します。
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以上、本日行なわれた2023(令和5)年第1回橋本伊都衛生施設組合議会定例会の報告です。